黒子ちゃんは今日も八重樫君に溺愛されて困ってます〜御曹司バージョン〜
二人の秘密
八重樫君の嫉妬
翌朝、目を覚ますと、隣には八重樫君が気持ちよさそうに寝ていた。
そう、私達は……
急いで布団の中を見る。
夢じゃない。
やってしまった。
長い長いキスにより好きが溢れ出した。
あれだけ高く作った防波堤の壁を八重樫君はことなげに一気に突き破ってしまったのだ。
なんたる失態。盛り上がったとは言え、流されてどうする!
「おはよう。双葉」
「あの、昨日の事はその、何と言うか……」
「双葉って本当押しに弱いんだな。良い事知った」
「え? どういう事?」
「郁美さんから双葉が俺を受け入れているならとりあえず、押して押して押しまくれって言われた。好きなキャラから察するに押されたいタイプなんだって。郁美さんの言う通りだった」
八重樫君は朝にふさわしい爽やかな笑顔を私に向けているが言っていることは黒に限りなく高いグレーだ。
郁美は、一歩間違えたら危険なアドバイスを送るなんてどうかしているんじゃないだろうか。
「今までは双葉に嫌われるのが怖くてガツガツ行けなかったけど、これからは沢山楽しませてもらうからね」
その宣言は聞き捨てならない。
「会社の人には内緒にしてくれるよね?」
「何で?」
「それは色々と……」
女子の目がですね。
「まぁ、暫くは内緒の関係楽しんでもいいかな」
ん? 楽しむとは?
月曜からの八重樫君は小悪魔と化した。
「二条さん、これなんですが」と言ってプレゼン資料を見せてくるが、距離が近い。床に膝をついて椅子に座っている私に目線を合わせてくる。
しかも、八重樫君の手元には私のあげたペンがしっかりと握られている。
使ってくれている。可愛い所あるじゃないか。
じゃない!
こんなに近いと良からぬ噂が立つではないか。私が椅子を引くと八重樫君も一歩後ろに下がる。
悪、循、環!
また別の日は、「二条さん、化粧品サンプル貰ったのでどうぞ」とサンプルセットをわざわざみんなの前で渡してくる。
こんなの家で渡してください。
そしてまたまた違う日には、「二条さん、重そうですね。手伝います」とそんなに重くもない荷物を私から奪い、また違う日には「二条さん、疲れてませんか? コーヒー買ってきたのでどうぞ」と周りも疲れているだろう時間帯に私だけに買ってくる。
更には、「二条さん、髪乱れてますよ。ほら、綺麗になった」と本当か嘘かも分からない髪の乱れをみんなの前で私の頭に触れて直し、満足そうに微笑みかけてくる。
なるべく八重樫君につかまらないように逃げ続けたが、つ、つ、疲れる……。
これじゃあ、逆に目立ってしまうじゃないですか。
そう、私達は……
急いで布団の中を見る。
夢じゃない。
やってしまった。
長い長いキスにより好きが溢れ出した。
あれだけ高く作った防波堤の壁を八重樫君はことなげに一気に突き破ってしまったのだ。
なんたる失態。盛り上がったとは言え、流されてどうする!
「おはよう。双葉」
「あの、昨日の事はその、何と言うか……」
「双葉って本当押しに弱いんだな。良い事知った」
「え? どういう事?」
「郁美さんから双葉が俺を受け入れているならとりあえず、押して押して押しまくれって言われた。好きなキャラから察するに押されたいタイプなんだって。郁美さんの言う通りだった」
八重樫君は朝にふさわしい爽やかな笑顔を私に向けているが言っていることは黒に限りなく高いグレーだ。
郁美は、一歩間違えたら危険なアドバイスを送るなんてどうかしているんじゃないだろうか。
「今までは双葉に嫌われるのが怖くてガツガツ行けなかったけど、これからは沢山楽しませてもらうからね」
その宣言は聞き捨てならない。
「会社の人には内緒にしてくれるよね?」
「何で?」
「それは色々と……」
女子の目がですね。
「まぁ、暫くは内緒の関係楽しんでもいいかな」
ん? 楽しむとは?
月曜からの八重樫君は小悪魔と化した。
「二条さん、これなんですが」と言ってプレゼン資料を見せてくるが、距離が近い。床に膝をついて椅子に座っている私に目線を合わせてくる。
しかも、八重樫君の手元には私のあげたペンがしっかりと握られている。
使ってくれている。可愛い所あるじゃないか。
じゃない!
こんなに近いと良からぬ噂が立つではないか。私が椅子を引くと八重樫君も一歩後ろに下がる。
悪、循、環!
また別の日は、「二条さん、化粧品サンプル貰ったのでどうぞ」とサンプルセットをわざわざみんなの前で渡してくる。
こんなの家で渡してください。
そしてまたまた違う日には、「二条さん、重そうですね。手伝います」とそんなに重くもない荷物を私から奪い、また違う日には「二条さん、疲れてませんか? コーヒー買ってきたのでどうぞ」と周りも疲れているだろう時間帯に私だけに買ってくる。
更には、「二条さん、髪乱れてますよ。ほら、綺麗になった」と本当か嘘かも分からない髪の乱れをみんなの前で私の頭に触れて直し、満足そうに微笑みかけてくる。
なるべく八重樫君につかまらないように逃げ続けたが、つ、つ、疲れる……。
これじゃあ、逆に目立ってしまうじゃないですか。