黒子ちゃんは今日も八重樫君に溺愛されて困ってます〜御曹司バージョン〜
黒子ちゃんの逆襲
翌日は土曜日だったが、八重樫君は早朝から一人で出かけた。
デザートを食べるのも拒否されて結局私が2つとも食べた。
きっと美味しいはずなのに、デザートの味は全くしなかった。
夜遅くに帰ってきた八重樫君にコーヒーを淹れると唐突に話し始めた。
「双葉のタイプって年上?」
「ん? なんで?」
私は飛び跳ねるくらいに喜ぶ感情を抑えながら普通に聞き返した。
「聞いたことなかったなと思って」
「んー、昔はそうだったかな。でも今は年下っていいなと思うよ」
私は八重樫君が好きだと暗に伝えているつもりだった。
「じゃあなんで最近おじさんキャラの漫画ばっか読んでんの?」
「え?」
なんで私が読んでいる漫画を知っているのだろうか。
「スマホをチェックするのはやめてくれないかな」
「俺のタブレットでログインしたままにしてるのが悪い」
そう言えばすっかり忘れていたが、以前スマホで漫画を読んでいたときに良いところで充電が切れ、先をいち早く読みたすぎて八重樫君のタブレットを借りたことがあった。
あの時私はいつもの癖で、自動ログインのチェックを入れて開きログアウトするのを忘れていたのだろう。
「ログアウトさせて、早くタブレット」
「なんでそんなに焦ってるの?」
「いや、焦ってるわけじゃなくて、なんか何読んでるか見られるのが恥ずかしいから」
「おじさんばっかりだもんな。双葉には俺だけを見て欲しい」
八重樫君は不安そうな顔をしながら私を見てゆっくりと笑いかけた。
卑怯だ。
きゅんっと心が反応する。
「見てるよ。私は、ずっと蓮しか見てないよ」
八重樫君は、満足そうな笑顔で私を見つめていた。
機嫌は治っただろうか。
だが翌日も八重樫君は早朝から一人で出かけていった。夜も遅くに帰ってきて結局何も話せず終い。
次の日から私は八重樫君に安心してもらうための努力を始めた。
鬼のように仕事を早く済ませ、八重樫君の帰宅に合わせて手料理を準備した。
そして、寝る前のマッサージをしたり、見たがっていた映画を借りてきて2人でお家で映画鑑賞をしたりした。
終いには八重樫君が好きだと言って買っていた下着を着けてみたが結局披露することもできなかった。
何故ならこの1週間八重樫君からは私に指一本触れてこない。
もしやこれが世にいうカップルのセックスレス?
確かに最近八重樫君は忙しそうだけど、それにしても触れなさすぎる。
キスも私からしかしてないし、受け入れるだけで反応はしてくれない。
つまり、これは八重樫君が私を見限ったと言うことだろうか。
とうとう来てしまったんだ。終わりまでのカウントダウン。
八重樫君は私なんかを相手にするような家柄の人では無いのだ。遊びは終了。楽しみは終わり。
「準備そろそろしないと、映画間に合わないんじゃない?」
土曜日、私がダラダラと過ごしていると夕方帰ってきた八重樫君が声をかけてくれた。
「映画一緒に行ってくれるの?」
「行かないの?」
先週に引き続き、行けないものと思っていたが違ったようだ。
「行く、行きます」
いつもの週末映画デート、これもデートでいいんですよね?
いや、これはただ観たい映画があるだけなのかもしれない。
捨てるまでは楽しく痛ぶろうなんて言う悪魔なのかもしれない。
最近は甘々な彼に慣れてしまい、忘れていた。
彼は元々私をおもちゃにしていたんだ。
「今日歩くの遅くない? 」
「ごめん」
どんよりした気持ちが歩く速度にまで影響してしまっていた。
私は何をやっているのだろう。
デザートを食べるのも拒否されて結局私が2つとも食べた。
きっと美味しいはずなのに、デザートの味は全くしなかった。
夜遅くに帰ってきた八重樫君にコーヒーを淹れると唐突に話し始めた。
「双葉のタイプって年上?」
「ん? なんで?」
私は飛び跳ねるくらいに喜ぶ感情を抑えながら普通に聞き返した。
「聞いたことなかったなと思って」
「んー、昔はそうだったかな。でも今は年下っていいなと思うよ」
私は八重樫君が好きだと暗に伝えているつもりだった。
「じゃあなんで最近おじさんキャラの漫画ばっか読んでんの?」
「え?」
なんで私が読んでいる漫画を知っているのだろうか。
「スマホをチェックするのはやめてくれないかな」
「俺のタブレットでログインしたままにしてるのが悪い」
そう言えばすっかり忘れていたが、以前スマホで漫画を読んでいたときに良いところで充電が切れ、先をいち早く読みたすぎて八重樫君のタブレットを借りたことがあった。
あの時私はいつもの癖で、自動ログインのチェックを入れて開きログアウトするのを忘れていたのだろう。
「ログアウトさせて、早くタブレット」
「なんでそんなに焦ってるの?」
「いや、焦ってるわけじゃなくて、なんか何読んでるか見られるのが恥ずかしいから」
「おじさんばっかりだもんな。双葉には俺だけを見て欲しい」
八重樫君は不安そうな顔をしながら私を見てゆっくりと笑いかけた。
卑怯だ。
きゅんっと心が反応する。
「見てるよ。私は、ずっと蓮しか見てないよ」
八重樫君は、満足そうな笑顔で私を見つめていた。
機嫌は治っただろうか。
だが翌日も八重樫君は早朝から一人で出かけていった。夜も遅くに帰ってきて結局何も話せず終い。
次の日から私は八重樫君に安心してもらうための努力を始めた。
鬼のように仕事を早く済ませ、八重樫君の帰宅に合わせて手料理を準備した。
そして、寝る前のマッサージをしたり、見たがっていた映画を借りてきて2人でお家で映画鑑賞をしたりした。
終いには八重樫君が好きだと言って買っていた下着を着けてみたが結局披露することもできなかった。
何故ならこの1週間八重樫君からは私に指一本触れてこない。
もしやこれが世にいうカップルのセックスレス?
確かに最近八重樫君は忙しそうだけど、それにしても触れなさすぎる。
キスも私からしかしてないし、受け入れるだけで反応はしてくれない。
つまり、これは八重樫君が私を見限ったと言うことだろうか。
とうとう来てしまったんだ。終わりまでのカウントダウン。
八重樫君は私なんかを相手にするような家柄の人では無いのだ。遊びは終了。楽しみは終わり。
「準備そろそろしないと、映画間に合わないんじゃない?」
土曜日、私がダラダラと過ごしていると夕方帰ってきた八重樫君が声をかけてくれた。
「映画一緒に行ってくれるの?」
「行かないの?」
先週に引き続き、行けないものと思っていたが違ったようだ。
「行く、行きます」
いつもの週末映画デート、これもデートでいいんですよね?
いや、これはただ観たい映画があるだけなのかもしれない。
捨てるまでは楽しく痛ぶろうなんて言う悪魔なのかもしれない。
最近は甘々な彼に慣れてしまい、忘れていた。
彼は元々私をおもちゃにしていたんだ。
「今日歩くの遅くない? 」
「ごめん」
どんよりした気持ちが歩く速度にまで影響してしまっていた。
私は何をやっているのだろう。