8つの怖い話
☆☆☆

それから数日後。


真紀が図書室に都市伝説の本を返しに行った日だった。


放課後になると真紀は学校横にある大きな公園へ向かい、いつものメンバーと遊んでいた。


本も大好きだけれど、友達と遊ぶことも楽しい。


真紀にとって時間は24時間では足りないくらいだった。


そして、直人のあと一言だあったのだ。


「これは心霊動画を投稿しているリアルチューバーさんだよ」


スマホ画面を見せながら直人はそう言った。


真紀はまだキッズスマホを持っていないから、それだけで物珍しくて画面を食い入るように見つめる。


動画の中では男性リアルチューバーさんが、都市伝説について真剣な表情で話をしている。


真紀は動画を見ながら読み終えたばかりの本を思い出していた。


あれには書かれていなかった、新しい都市伝説みたいだ。


でも、あたらしい話はまだまだ伝説にはなっていないはずなのになぁ。
< 166 / 248 >

この作品をシェア

pagetop