8つの怖い話
☆☆☆
かつてこれほど鳥肌がたった経験はなかった。
おばさんの話を聞き終えた後、何度も強く身震いをした。
「やっぱり腕が鈍っているわねぇ」
おばさんはお茶を美味しそうに一口飲んでつぶやく。
浩には全然腕が鈍っているようには感じなかったけれど、おばさんはあまり満足のいく出来ではなかったみたいだ。
「でも、こんな話でよかったの? もっと幽霊とかが出てきたほうが良かったんじゃない?」
「いえ、大丈夫です」
浩は顔の前で手を振って答えた。
この上幽霊の出てくる怖い話までされることになったら、今日はひとりで寝ることができなくなってしまう。
「浩、顔が真っ青だけど大丈夫か?」
「だ、大丈夫だよ、このくらい」
強がって言ってみたけれど、外はもう真っ暗でひとりで帰れれる気がしなかった。
玄関先まで出てきて立ち尽くしていると俊明が「家まで送ってやる」と、笑いを噛み殺して言ったのだった。
かつてこれほど鳥肌がたった経験はなかった。
おばさんの話を聞き終えた後、何度も強く身震いをした。
「やっぱり腕が鈍っているわねぇ」
おばさんはお茶を美味しそうに一口飲んでつぶやく。
浩には全然腕が鈍っているようには感じなかったけれど、おばさんはあまり満足のいく出来ではなかったみたいだ。
「でも、こんな話でよかったの? もっと幽霊とかが出てきたほうが良かったんじゃない?」
「いえ、大丈夫です」
浩は顔の前で手を振って答えた。
この上幽霊の出てくる怖い話までされることになったら、今日はひとりで寝ることができなくなってしまう。
「浩、顔が真っ青だけど大丈夫か?」
「だ、大丈夫だよ、このくらい」
強がって言ってみたけれど、外はもう真っ暗でひとりで帰れれる気がしなかった。
玄関先まで出てきて立ち尽くしていると俊明が「家まで送ってやる」と、笑いを噛み殺して言ったのだった。