8つの怖い話
こんどはハッキリとロッカーが開くキシミの音だと気がついた。
目の前のロッカーにできた隙間からヌッと白い手が除く。
それが見えた瞬間、直人と剛は同時に走り出していた。
悲鳴を上げることもできず一気に駅から外へと駆け出す。
それでも勢いは止まらず、駅の横にある公園に入ってようやく足を止めた。
「み、見た!?」
膝に手を当てて呼吸を整えてから直人は聞いた。
「あぁ、見た……」
剛は額に汗をにじませて返事をする。
普段野球で鍛えている剛だから、走ったことでかいた汗ではなく冷や汗なのだとすぐにわかった。
「手、手が見えた!」
「あぁ、見えた」
「あれが話してくれた人? まだあのロッカーにいるの?」
目の前のロッカーにできた隙間からヌッと白い手が除く。
それが見えた瞬間、直人と剛は同時に走り出していた。
悲鳴を上げることもできず一気に駅から外へと駆け出す。
それでも勢いは止まらず、駅の横にある公園に入ってようやく足を止めた。
「み、見た!?」
膝に手を当てて呼吸を整えてから直人は聞いた。
「あぁ、見た……」
剛は額に汗をにじませて返事をする。
普段野球で鍛えている剛だから、走ったことでかいた汗ではなく冷や汗なのだとすぐにわかった。
「手、手が見えた!」
「あぁ、見えた」
「あれが話してくれた人? まだあのロッカーにいるの?」