8つの怖い話
正直聞きたくなかった。


だけどセナは笑顔を作って「聞けてよかった。これで明日みんなに聞かせてあげられるから」と、答える。


そのまま立ち上がって家に帰ろうとしたけれど、椅子からたった瞬間足の力がぬけてその場にしゃがみこんでしまった。


「大丈夫!?」


慌てて瑠璃子がセナの体を支えてくれる。


「だ、大丈夫だよ。おかしいなぁ、立てない」


恐怖からセナは座ったまま腰を抜かしてしまったのだ。


瑠璃子は呆れ顔になりながらセナを支えて、ソファへと移動する。


「ここで少し休んでから帰りなよ」


ソファに横になったセナの肩をポンと叩く瑠璃子。
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