8つの怖い話
☆☆☆

話を終えたセナは大きく息を吐き出して7人を見つめた。


みんな無言で隣の美聡は顔色が悪くなっている。


そんなに怖く話すことができただろうか?


話し始めるとあっという間に終わってしまって、その間のことはあまり覚えていなかった。


『これで私の話は終わりだよ』


そう言おうとして口を開けた瞬間だった。


ポンッと肩を叩かれたセナは反射的に「なに?」と声をかけながら振り向いた。


しかしそこにあるのは東屋の柱だけで、他に人の姿はない。


え?


誰か他の子がおどかしに来たんだ。
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