8つの怖い話
冷たい空気が動くことなんてないのに。
気がついてゾッと背筋が寒くなったとき、直人が仕切り直すように居ずまいを正した。
それによってみんなの視線がセナから直人へ移動していく。
セナはまださっきの現象の話をみんなにしたかったけれど、黙り込んでしまうことになった。
「これで2つ目の怖い話は終わった。次は誰が話す?」
直人の言葉にまた沈黙が降りてきた。
少し待ってみても誰も手をあげようとしない。
「美聡、大丈夫だから手をあげてみて」
セナは小さな声で隣の美聡に声をかけた。
「でも……」
怖い話を集めることも、みんなの前でそれを発表することも緊張する。
でも、自分でもできたのだ。
美聡にだってきっとできる。
「大丈夫。私もフォローするから」
そう言うと美聡はようやく右手を上げた。
みんなの視線を受ける美聡は少しうつむいて「次は、私が探してくる」と、言ったのだった。
気がついてゾッと背筋が寒くなったとき、直人が仕切り直すように居ずまいを正した。
それによってみんなの視線がセナから直人へ移動していく。
セナはまださっきの現象の話をみんなにしたかったけれど、黙り込んでしまうことになった。
「これで2つ目の怖い話は終わった。次は誰が話す?」
直人の言葉にまた沈黙が降りてきた。
少し待ってみても誰も手をあげようとしない。
「美聡、大丈夫だから手をあげてみて」
セナは小さな声で隣の美聡に声をかけた。
「でも……」
怖い話を集めることも、みんなの前でそれを発表することも緊張する。
でも、自分でもできたのだ。
美聡にだってきっとできる。
「大丈夫。私もフォローするから」
そう言うと美聡はようやく右手を上げた。
みんなの視線を受ける美聡は少しうつむいて「次は、私が探してくる」と、言ったのだった。