虹色 TAKE OFF !! 〜エリートパイロットは幼馴染み〜
九条くんは、しばらく私を見つめてから、強く唇を重ねてきた。
口の中で、彼の舌と私の舌が絡まり合う、激しいキス。彼の長い腕と大きな手も、私の身体の線を描き出すように、私の服の上を動いている。
私は軽く喘ぎながら、彼の広い背中に腕をまわした。
心配かけてごめんね、九条くん。
ありがとう、こんなに激しく求めてくれて。
私もあなたが好き、大好き。
だから早く、あなたの求めに応じられるようになりたい。
私にまとわり付く忌まわしい影を、消し去ってしまいたいの──。
長いキスの後に、九条くんはゆっくり身体を離すと、言った。
「わかった、理恵。でも、決して無茶はしないでね」
優しく私を気遣う、彼の瞳。
私はこくりとうなずいた。
「理恵、俺はフライトがあって一緒には行けない。だから代わりに、俺の知り合いを同行させるよ。ちょっと癖があるけど、こういうことにはすごく頼りになる奴だから」
九条くんはそう言って、また私を包むように抱き締めてくれた。