キャラメル味の恋

...3

放課後、部活に行くと、まだ拓哉先輩は来ていなかった。


まだ時間になってないからなあ。



あたしは一人で部活に入り、練習の準備を始めた。



「よぉ、高島。」

「いつも悪いな」


2年の先輩が話し掛けてくれる。


そんな言葉で嬉しくなる。

「いえ。これがあたしの仕事ですからね」




こんな緑高サッカー部が、あたしは大好き。


みんな仲いいし、

練習に一生懸命だし、




…拓哉先輩に会えるし。


「高島ー?ぼーっとして、どーした?」


「拓哉先輩…っ」



「いや、高島が考えごとしてんの、めずらしいから」

笑って言う先輩。



先輩、あたし今、先輩のこと考えてたんです。



「すみません、ぼーっとしちゃって。

今、先輩のタオル持ってきますね」








はあー、びっくりした。

いきなり話し掛けられたから焦っちゃった。
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