告白までのカウントダウン
「…好きなんです、海先輩のこと。
大好きだから、卒業なんて、しないでください」
涙でぐちゃぐちゃで、途切れ途切れ紡いだ告白の言葉は。
海先輩によって、私と一緒にぎゅっと優しく包まれた。
「俺も好きだよ。
卒業はしちゃうけど、ちょくちょく会いに来るから」
先輩の腕の中でうんうん、と頷く。
「…実は今日、告白だったらいいのにって期待しながら来たんだ」
「ふふ」
「え、なに!?」
…海先輩だってそうやって本音を話すのは、私にだけなんですよ。
そう思いながら、海先輩の背中に回した手に力を込めた。