Gentle rain
「3,700円お預かり致します。」

レジに3,700と数字を打って、現計のボタンを押す。

レジの中に、お金を入れる時も、また千円札が3枚あることと、100円玉が7枚あることを確かめながら入れる。

お金を入れた後は、お釣りが50円だから、レシートと50円玉を取り出して、トレーの中へ。

「50円のお釣りでございます。お確かめ下さい。」

お客様がお釣りを中に入れると、今度は店長の出番だ。


「ラッピングが済みましたら、お持ち致します。それまで店内をご覧になって、お待ち下さいませ。」

“はい。”と小さく返事をすると、お客様はまた奥の棚の方へと行ってしまった。

「はあ。緊張しました。」

私がそう言うと、店長はすぐに口元へ指を持って行った。

「シッ!まだお客様は店内にいらっしゃるのよ。お客様は夏目さんが新人だって知らないんだから、自分が緊張させた誤解しちゃうわよ。」
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