Gentle rain
「あっ、いや。すまない。」


もしかして、嫌だったんじゃなくて……

照れていたの?

そう思った途端、私も顔が赤くなった。


「あっ、あの…プレゼント、こちらは如何でしょうか。」

私は少し焦りながら、近くにあったアロマのキャンドルに、手を添えた。

「キャンドル?」

案の定、階堂さんは興味を示したらしく、一歩棚に近づいた。

その分、私も階堂さんとの距離が一歩縮まる。

「こちらでしたら、火を灯すだけで気軽にアロマの香りを楽しむことができますので、女性に人気なんですよ。」

私の言葉に、階堂さんは目を丸くした。

「よく、女性へのプレゼントだってわかったね。」

「はい。男性向けのプレゼントでしたら、もう少しモノトーンの、シックな物をお選びになると思ったんです。」

階堂さんは、腕を組みながら辺りを見回した。
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