赤い糸
そのうち、先生が入ってきて、みんなが騒いでるのを激怒した。
何故そこまで怒るのか分からなかった。
まさにキレてる。
めちゃくちゃ、キレてる。
私たちは、臭い舞台の上で、真面目に芝居の稽古をした。
正直、地獄だった。
何故なら、私の横に座るのがしずちゃんだったからだ。
もう、この匂いは体育館全体に広まってるのではないかと思うほど、強烈だった。
私たちは、セリフの練習をする。
他の子達は、大道具や小道具。
何か大変そうだった。
大きなダンボールを持ってきたり、細かい作業をしたり…
その点、私たちは、台本を持って話すだけ。
なんて楽なんだろうか。