赤い糸
冬休みに入る前に、3者懇談があった。
私は父と教室に向かった。
私はしんちゃんと同じ高校へ行きたかった。
だから、先生にもそこに行きたいと言った。
でも、先生は反対した。
思いのほか成績が良かったのだ。
というより、音楽だけがずば抜けて良かったのだ。
普段の通知表は5段階評価だ。
音楽だけは5を取り続けていた。
そして、最終では、先生たちだけが知る、10段階評価だったのだ。
そして、先生が「本当は言ってはいけないんですが、娘さんは10段階評価の10」だと。
なので、まぁまぁな所の高校へ行けるという。
公立は内申点を主にしてくるそうだ。
でも、私は譲らなかった。
元々行きたくもない高校へ行くのに、何故先生が決めるのだ。
私は程度の低い、しんちゃんと同じ高校への出願を希望した。