赤い糸

クリスマスを何をあげようか迷っていた。
この時代に手編みのマフラーなんて編むやつはいるのだろうか?

なんて、思いながら、私は毛糸と針を持っていた。

ただ、昔流行った様な物ではなく、ふわふわの毛で、縫うのは糸ほど細かった。
なので、スヌードに近いようなものができるだろう。

12月の半ばにはマフラーは出来上がり、柔軟剤だけでサッと洗い、ラッピングした。


いよいよクリスマス。

私はそのマフラーをしんちゃんに渡した。
そして、しんちゃんからは、可愛いピアスとリップを貰った。

しんちゃんは毎日マフラーをつけてくれていた。

凄く気に入ってくれたみたいで、友達に見せびらかしたりもしていた。

私は凄く嬉しかった。

しんちゃんから貰ったピアスをつけ、私の好みの色を選んでくれたリップをつけ、2人で過ごした。

「マルちゃんは、きっとしんちゃんと結婚するね」
なんて、しんちゃんのお母さんから言われたりもした。


何の変哲もない日常が一気に変わる

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