赤い糸

それは、突然だった。

真冬の寒い頃。

1月17日

明け方


寝ていた私の頭に、カセットデッキが落ちてきた。
ベッドの横にタンスを置いて、その上にラジカセを置いていたのだ。

私は痛さで目が覚めると、尋常じゃない揺れを感じた。
ベッドから出ようとするが、なかなか上手く足が床につかない。

ようやくベッドから脱出出来ても立ってることも出来ない。

そんな中お父さんが、ひろちゃんって叫びながら部屋に入ってきた。

お父さんは私の手をしっかり握り、ゆっくりと階段を降りていく。

その間も揺れは続いていた。

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