甘いキスをわたしに堕として。
なんとない平然とした答え。



チクっと胸が痛んだ。



そりゃあいないわけないけど……
やっぱり気になっちゃう。



「ううん、なんでもないよ。不意に思っただけ」



「そ?あ、そーだ。もし次街にきたら、良いモン見せてやるから来いよ」



「え…?」



「信じて待ってやるから、早いとこ来いよな。じゃあそろそろ切るわ、おやすみ」



「え、あ、おやすみ…っ!」


プチっとなんの躊躇もなく切れた電話。



良いモンみせてやるから…?



ねぇ朱里。


期待してもいいですか_?

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