甘いキスをわたしに堕として。
ギラギラとした鋭い目つき。



冷や汗がツーと背中を伝うのが嫌でも分かった。



「…っごめん、なさい」



「はっ、謝って済むならわざわざ止めねぇよ?…身体で払えっつってんだよ!」


途端。



グイっと腕を引っ張られ、数人の男たちにどこかへ連れられていく。




「っやめて!なにするの…んぐっ」



強い力で口を閉ざされる。


鼻で息をすることさえ苦しい。



連れてこられたのは人気の少ない路地裏。
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