甘いキスをわたしに堕として。
朱里side
「なぁ、さっきから聞いてる?」
俺の肩に頭を乗っけて、さっきから無言なのは彼女の藍。
そっと顔を覗き込むと、スヤスヤと気持ち良さそうに眠っていた。
は、嘘だろ。
男の2人っからの部屋で寝るか?ふつう。
「はっ…」
ほんと、藍は想定外。
初めて会ったときからそう思っていた。
最近俺たちのシマが荒れている、という下っ端のなかのリーダー格、匠に言われてパトロールしている最中。
ー…藍に出会った。