甘いキスをわたしに堕として。
_まさか、こんな偶然があるなんて思っていなかった。
俺たちがずっと探していた女
春樹さんの妹と会えるなんて。
春樹さんは俺の1個前の総長で、俺なんかよりはるかに強い。
仲間思いで責任感が強くて、一度決めたことは曲げないタイプの人だった。
俺の前でスヤスヤと眠っている藍。
俺は藍に大きな嘘をついている。
海岸でのあの質問の“意味”。
「それでも、お前は俺を好きでいてくれるか?」なんて、意地悪な聞き方だって分かってる。