甘いキスをわたしに堕として。
「黙っててごめん。言おうか迷ったけど俺が言うべきじゃねぇのは分かってたし、藍にはこれ以上苦しんでほしくなかったから」



やっぱりゆーくんは優しいね。


ゆーくんだって言えなくて辛かったはずなのに。



「…ありがとう、ゆーくん」


ほんとう、良い友達を持ったよ。



「ゆーくんと葵がいてくれて本当に心強かったし、お兄ちゃんが亡くなったときだって2人がいなきゃ立ち直れなかったよ」



改めて、ほんとうにありがとうと伝える。



「あれからあの人たちに会ってんの?」


ゆーくんのいう“あの人たち”とは、もちろん朱里たちのこと。
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