甘いキスをわたしに堕として。
そこらへんにあった椅子に座らせてくれた。



「手出して」


「う、うん」



クルっと人差し指に絆創膏を巻いてくれる。


少し雑だけど、キツくならないように軽く巻いてある。



「ありがとう、朱里」


「別に礼はいらねぇよ。お前が困ってたから助けただけ」



相変わらずぶっきらぼうだけどやっぱり優しいんだね。



変わってないなぁ、ほんと。



「なぁ、この後時間ある?藍とちゃんと話したいんだけど」



「いいよ。わたしも話したいことあるから」
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