甘いキスをわたしに堕として。
なにその他人行儀なセリフ。


でもそういってくれて嬉しい。


私だってあの期間会いたかったし、できることならずっと隣にいたかった。


だけど…
現実はそうはさせてくれない。



わたしには祖父との約束がある。


これ以上犠牲者を出したくないから…!



「朱里」


そう呼べば「なに?」って優しくなるの、ほんとズルい。



呼べばすぐ駆けつけてくれてずっとそばにいてくれる。


そんな朱里が大好きだった。



「…もう一緒にはいられない」
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