甘いキスをわたしに堕として。
「藍は俺のバイクに乗れよ。つっても拒否権ねぇけど」


「わたしも乗っていいの?」


「当たり前だろ。お前だって紅蓮の一員なんだから」



〝紅蓮の一員〟


その言葉が聞けて嬉しかった。



私を仲間として認識してくれたこと。

それだけで十分嬉しかった。



「あーっ類!おまえ、いま俺のズボンにスープこぼしただろ!」


なんて、優樹くんが騒ぎ立てる。


優樹くんのズボンにはおそろくコンソメスープと思われるものがシミになっている。
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