甘いキスをわたしに堕として。
本当はなにかプレゼントしたかった。


けど__

イマイチ何も思い浮かばなくて。



結局買えなかった。



「そんなんいらねぇ。藍の時間を俺にくれるだけでいい」




そんなの_



「いくらでもあげる!わたしの全部、朱里のものだから」



近寄ってきた朱里を見上げて言う。


私の時間も、なにもかも全てを朱里に捧げるよ。



「かわいーこというなぁ。ほんと、敵わねぇわ」



触れるだけのキス。



だけど、まるで時間が止まったかのようにロマンチックで幸せな時だった。



「…朱里だいすき」




世界中の誰よりも__。




「俺も。藍がいればそれでいい」




ー…聖なるクリスマス。


これからも朱里の隣にいれますように。

< 352 / 455 >

この作品をシェア

pagetop