甘いキスをわたしに堕として。
ポンポンっと優しくガーゼで馴染ませる。



消毒が終わったらその上から絆創膏を貼る。



……うん、できた。


その上から指を置く。



早く治りますように。



そう願いを込めて。



「藍?さっきからどーした?」


クルっとこっちを向いた。


私が今にも泣き出しそうな顔をしていたから、驚いたような表情を浮かべる。



「なんでそんな顔してんだよ」
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