甘いキスをわたしに堕として。
運命の再会
そして、その次の日。
いよいよ〝その時〟は来てしまった。
紅蓮の倉庫を出る前。
みんなに改めてお礼を言い、
目の前には門。
そこまで朱里が送ってくれた。
まだ朝だからか夜に比べて人通りは少なく、
シンっとしている。
「じゃあ、気をつけて帰れよ」
「うん…ほんと、ありがとう」
なんだかあっという間だった。
ここでこうして朱里に出会えたこと。
紅蓮のみんなと出会えたこと。
少しだけ報われた気がした。