甘いキスをわたしに堕として。


_ガラガラ!



やっと辿り着いた。



なのに…


全身の力が抜け、ふわっと眩暈。

そしてその場にしゃがみ込む。



「おにい、ちゃん…?」



そこには横たわっている兄の姿。


そして…その顔には白い布が被さっている。



「来たよ…ねぇ、なんで返事してくれないの…、?」



フラフラと足場が安定しないまま歩み寄り、その身体を抱き締める。



「っふぅ…ぐす…っなん、で…!」



ポタポタと涙が水たまりを作り、お兄ちゃんの身体を濡らしていく。
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