再会した幼馴染に溺愛されています。
「お姉ちゃん……だいぶキテるみたいだけど大丈夫?」
「無理。もう再起不能かも。今日は来ないでごめん。」
私は家に着き靴を脱いでる時に後ろから夏菜が話しかけてくれるけど、冷たく断った。
ごめんね。悪気はないのだけど今日ばかりは本当に誰とも話したくないんだ。
「うん、わかった。お母さん達には上手く言っとくから……夕食も部屋の前まで運んでおくね」
「ありがとう。じゃーね。」
こんなに冷たくされても夏菜は私に優しくしてくれる。
人の優しさってのはもう怖い。
裏ではどう思ってるのか、何をしてるのか勘繰るようになった。
嫌な性格だよ。
夏菜に限ってはそんな事ないんだけど、こんな姉でごめんね毎回。
「あーーーー……」
私は自室に入るとすぐにベッドにダイブして唸り声を上げる。
この前も似たような落ち込み方したけど今日はあの時の比じゃない。
どうしようもなかった。
とりあえず私はスマホを手に取り、冬馬の連絡先から過去のやりとりなどを全て抹消した。
そんなもの見てるだけでも辛いし、もう必要無いから。