再会した幼馴染に溺愛されています。

「そんな事があったのね……それは確かに辛すぎる」


「うん……どうしようもないくらい傷まみれ、もう何も考えたくない」


夏菜はこれほどの展開を予想していなかったみたいで驚いている。


一番驚いたのは私なんだけどね。


「でも二股かけるとしても同じ学校で……それに目につきやすいロッカーってのも引っかかるなあ……」


「本人たちからしたらただ話してるだけだから……そういう口実はいくらでも作れるよ。」


実際に今日のところは会話を聞いたから良いものの、何も知らずに「ただ話してた」と言われたら信じざるを得ない。


「確かにそうだけど……お兄さんもそれは配慮が足りてないね」


「とにかく私の恋は終わったみたい……あんなに応援してもらって申し訳ないけど」


本当に夏菜は色々なアドバイスをくれたね。
身だしなみから話し方とかたくさんのこと。
それも無駄に終わってしまう不甲斐なさで私は唇をギュッと噛んだ。


「それは気にしないでよ、今はお姉ちゃんにとって何が最善かよく考えて……としか言えないな。」


「ありがとう夏菜……それはもう分からないよ……悲しすぎるしもうボロボロ」


これは本当のことだ。
私の心はまるでボロ雑巾みたいだね。
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