再会した幼馴染に溺愛されています。

「滝口との事……あんま気にするなよな。水野の気持ち優先だから。」


「うん……」


井出くんの言葉に俯いてしまう。
悪気はないのは分かってるけど。


「あ、悪いな。変な意味は無いんだ。早く元気になってほしくて。」


優しいその言葉に泣きそう。
弱りきっておかしくなったのかなあ……。


「今日のところはここで思い切り楽しんで発散しろよ?それでいつもの時間が来たら帰ればいい。」


「井出くんの事だから強引にこの後も連れ回すかと思った!それは無理だけど……」


この前なんか結構グイグイきて困ったもん。
あのイメージがあるからこそ今戸惑ってるよ……この人も小悪魔の素質あるかも。


「あの時は悪かったよ、あんな風にされて良い気分しないわな。」


「いいよ、今こうやって見直して井出くんの良いところも知れたんだから。」


これは本当に思うこと。
しかも私を笑わせてくれてるし、今日のところは井出くんといて良かったよ。


冬馬の件がどうにかなるわけじゃないけど、今は楽しんで忘れないと……。
< 120 / 224 >

この作品をシェア

pagetop