再会した幼馴染に溺愛されています。
「ヒントを出すとしたら、公園に行くのが今の水野のためになる。」
「ちょっと……すごい遠回しだねそれ。ところで何でそんなに声かすれてるの?」
スマホ越しの井出くんの声はなんかいつもと様子が違う。
鼻声というか……とにかく違和感のある声。
風邪でも引いたのかな?
「あーこれはちょっとな……そんな事気にすんなって!とにかく絶対に帰り遅くさせないし連れ回したりしないから……一瞬だけでも来てほしい。」
「……わかった。今から行くね。」
私ってば正直あまり乗り気じゃないのにこうやって押しに弱い。
井出くんの印象が変わったのは確かだけど、まだ心は開けないし……。
でもあの様子だと本当に大切な理由があるのかもしれないから少し行ってみるかな。
「おう……サンキュー。水野……良かったな!またな。」
「井出く……」
私が疑問に思って尋ねる前に電話は切れて「プープー」という音が虚しく聞こえる。
なんか気になる事言ってたけど……行けば分かるよね!!