再会した幼馴染に溺愛されています。

「お前が彼女さんと幸せそうで、少し安心したよ。大事にしてやれよ。」


「ほんと!お似合いだよ二人とも!」


冬馬と私が祝福をすると井出くんらは顔を赤くして顔を合わせている。


「サンキュー!俺さ屋台で良いもの買ったんだよ。特別にお前らにも分けてやろう。」


井出くんは得意げにそういうとポケットから線香花火を取り出して見せつけた。


確かに今ピッタリなものだけど……。


「そんなもん何で屋台に売ってるんだよ……見たことねーよ。」


「井出くんもよく見つけたね……」


たくさんの屋台の中からこれを見つけ出し購入する井出くんが容易に想像出来て思わず笑っちゃう。


「まあまあ、カップルでこれに火をつけて最後まで火種を落とさずにやり切ればその二人は永遠に結ばれるらしいぞ!」


「……また胡散臭いジンクスだな。確かに屋台のオヤジが言いそうだ。」


井出くんの事だからそれを聞いて真っ先に食い付いたんだろうなあ。


純粋なのか頭が痛い子なのか……。


彼の良いところだけど。
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