再会した幼馴染に溺愛されています。
心構え(冬馬side)
「なあ滝口、俺の彼女のプリクラ見ろよ。可愛くね!?」
「ああ……そうだな。」
以前とあまり変わり映えのない教室での昼休み。
強いて何かが少し変わったとしたら俺はこのバカタレと頻繁にいるくらいか。
「明後日は水野の家に行くんだろ?良いなあ〜。」
「井出……お前は少し黙るって事を知らないのか?」
そうだ。
俺は二日後の日曜日にアキの家にお呼ばれしていてその緊張から学校生活の事は何も手がつかない。
「あれれれー!滝口緊張してるの?お前でもそんな事あるんだな〜。」
「やかましい!お前も同じ境遇になれば分かるって。」
うるせーんだけど実際こいつのおかげで緊張感がほぐれてる自分に腹立つ。
「俺は家に呼ばれたらあの事しか頭に浮かばなくなるなー。滝口……男の装備品を分けてやろうか?」
「バーカ。そんな事言ってると彼女に嫌われるぞ。」
こいつには呆れる……。
だが夏に紹介された彼女とは上手くやってるようで少し安心する。
こいつの事だからすぐフラれると思ったが……女というものは分からないな。