再会した幼馴染に溺愛されています。
「俺はね、女の前ではちゃんとしてるんだよ!嫌われるわけないだろ!」
「そうだったな、お前はそういうとこだけ器用だからな……。」
表現の自由って言葉もあるし、根っからのワルじゃないこいつだから大丈夫だろう。
「でも滝口の気持ちも分かるな〜。親にも顔を合わせるんだろ?確かに緊張するわ。」
「だろ?……ど、どうしたらいい?」
すっげー悔しいんだけど、相談出来るほど仲が良い男はこいつだけ。
自分でも最近はアキと井出のせいでキャラが変わってきたと思うくらいだ。
「教えて下さい井出様は?」
「おいコラしばくぞ。」
やっぱ相談する相手間違えたか?
だが同性にしか分かり合えないとこもある事を考えるとこいつが適任か……ムカつく。
「やっぱ初対面は第一印象だ!落ち着いた髪型と服装で行けよな!」
「それは分かりきってる。だがやっぱそうだよな、少し気を使うよ。」
見た目の清潔感とやらはこいつに言われたくないけどな。
染め上げた髪とチャラチャラした井出が彼女の家に行ったら親が泣くぞ。