再会した幼馴染に溺愛されています。

「あと何てったってお土産を持参するべきだな!」


「おお……確かにそれは大事だ。」


たまーに真っ当な事言うから助かる。
だが何を持っていく?俺はその辺のチョイスが分からないからこいつに聞いて正解かも。


「だけど井出、俺は何を持っていくべきか悩みどころだ。何か教えやがれ。」


「お前……相変わらず上から来るのな。人の事言えねーだろ。」


にしても井出をいじるのは少し楽しい。
ほんの少しだけな。


「うちの近くによ、良いお菓子屋があるんだよ。今日あたりそこにいかねーか?」


「ほう……やっとまともな事言ったな。乗った!大義である。」


俺らは人目も気にせずその場でハイタッチをする。


……やめろアキ。そんな目で俺らを見るな。
自分でもキャラ崩壊してるのは分かってる。


「俺も彼女にそのお菓子プレゼントしようと思っててよ……これでもっと好かれるだろ?やらせてくれるかも……。」


「バカ。」


やっぱこいつの本性は欲にまみれたバカタレだった……。


だけどこいつといて居心地は悪くない。
たまにめっちゃ腹立つけど。
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