再会した幼馴染に溺愛されています。
「そもそもこの私のお姉ちゃんなんだから、顔はまともな方だからそんなに気にしなくても何とかなるよ」
嬉しい事を言ってくれてるんだろうけどやけに上から目線だ。
それにどんだけ自信があるのよあんた……。
「あーはい、それはありがとう」
私が棒読みで返事をすると夏菜は「おやすみ」とだけ言い残してまた夢の世界へと旅立ってしまった。
「はあ……夏菜があれじゃ後は一人で何とかするしかないか……」
自室に戻った私は自信が無くなって呟く。
夏菜はあんな風に言うけど実際に疎い私が一人だと心細い。
世間的には普通逆なんだろうけどそうは言ってられない。
「こうで良いのかなあ……」
とりあえず雑誌を見よう見まねで髪型やメイクを施してみようっと。
案外オシャレするのも楽しいかも。
ってそこまでオシャレしてこなかったわけではないけど……。
初心者の私が苦戦してるうちに思ったよりも時は早く過ぎていて、私は期待を胸に込めて家を出た。
「うわー……暑いなあ……」
眩し過ぎるほど太陽が私を照らすのが何故か応援してくれてるかのように思えた。
重症かな私って。