再会した幼馴染に溺愛されています。

「あれだよあの娘! いきなり滝口くんにキスされてたんだよ!」


「え〜なんかあんまパッとしない人だねー!水野さんだっけ?」


私が冬馬にキスされた事はあっという間に広まったみたい。


別のクラスからさえ物珍しそうに私を見に来ているようであまり良い気分はしない。


注目されるのは元から好きじゃないし……
心ない批判まで聞こえてくる。


「舞〜!助けてよぉ……」


「ほとぼり冷めるまで待つしかないよ、滝口くんのファンが初日なのにドッと増えたみたいだから」


舞は大袈裟なジェスチャーを交えて私にそう返事をする。


冬馬は恐らく既にこの学校No. 1の男子に君臨したと思う。


いつもキツいこと言ってる派手な女子グループでさえ目の色変えてるから……。


「滝口くんが急にしてきたんだから、秋穂に非はないと思うけど……」


舞の言葉で冬馬とのキスが再び頭をよぎる。



そしてまた私の体は熱を持ち始めた。


恥ずかしかったけど……ファーストキス……悪くはなかったなあ。

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