再会した幼馴染に溺愛されています。

「井出くんは私じゃなくても他に遊ぶ女の子いるでしょ?」


「んなことねえし、俺は水野と遊びたいってずっと思ってたんだよ」


なーんか軽いなあ……。
それに嘘ばっかり、いつも女の子とばっかり帰ってるじゃん。


「どっちにしても今日は無理だよ……帰るくらいならまだしも遊びに行くのはちょっと」


「あーもう!別に良いじゃねえかよ!遊ぶ前からテンション落ちるなよ」


しつこいなあ……。
それに根本的に価値観が違うから仲良くなろうとも思わないよこれじゃ。


それになんで私がイラつかれてる上に怒られてるんだろ?


「そうだよ、私ノリ悪いし一緒にいてもつまらないから……」


「いやその方が燃える!絶対振り向かせてやるわ!」


うわ、逆効果だった。
変な火つけちゃったよ……。


何言ってもすぐに言い返してくるし、これじゃ断り切るの難しいよ。


「俺さ〜普通にノリ良くされても普通すぎてつまんねえんだよね。水野みたいな反応が好き」


このめげない精神力が女の子に付け入る秘訣なのかな?


今の私は何とも思わないけど。
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