再会した幼馴染に溺愛されています。
「あっほら!滝口くん来たよ」
舞のその声に一瞬心臓が破裂した気がする。
私が見ると冬馬は着席すると本を取り出して読み出していた。
「いつも読書してるよね。誰とも喋ってないし……唯一話せるのも秋穂だけなんじゃない?」
「そんな事ないよ多分……」
教室の外ではどうか分からないし、それよりも黙々と本を読んでいる冬馬がかっこいい。
眩し過ぎた。
あんなにカッコいい人が私なんかと付き合うのかな……。
「滝口くんも告白の練習してたりして。甘々な小説とか読んでるのかもよ?」、
「まさか……ね?それは無いよ!舞ってば相変わらず面白い事言うね。」
冬馬はポーカーフェイス過ぎて何考えてるか全然分からないよ。
「状況的に放課後でしょ?だから今のうちから緊張したら身体が持たないから落ち着きなよ」
「なるべく落ち着くようにはしたいけど……それだと放課後まで待ちきれないかも」
我ながら凄くワガママな事言ってる。
何をどう言おうと冬馬と二人のタイミングなんて放課後しかないんだよね……。