再会した幼馴染に溺愛されています。
お昼休み、私は食事を済ませるとウキウキで女子トイレの鏡を見ていた。
いつものように放課後は冬馬といるはずなのに今日だけは身だしなみが気になってしょうがない。
「アイロンがほしいなあ〜」
私ってばあるわけない事を言うし鼻歌は自然に出るし少しおかしくなったかも……。
でも、せっかく良い気分だったのに私のテンションは一気に下がる。
鏡越しに苦手な女子グループがここ目指して近づいて来てるのが見えたから。
トイレで出くわすなんて気まずいなあ……。
でもこのタイミングで出たらあからさまに見えるし、どうしよう。
適当にやり過ごそう。
なんて考えてるうちに彼女たちは入ってくる。
「ねえ、あんたちょっといい?」
「えっ?あの……私のこと……?」
何事もない事を願った私の想いとは逆に、リーダー格の斉藤さんが私に声をかける。
私……何かしたかな?
普段話したことない斉藤さんから声をかけられて私の緊張はMAXに到達する。