再会した幼馴染に溺愛されています。

「まあ何が言いたいかって事なんだけどさ、簡潔に話すと水野は騙されてるんだよ」


「まあそういうことだね。」


井出くんが突然の事を告げるけど、まったく理解が追いつかない……。


私が冬馬に騙されてるって?


「この前の土曜日に俺と斉藤たちで街に出かけたんだよ」


「その時に偶然見かけたのが……これってわけ」


井出くんは丁寧に説明しながら私にスマホの画面を向けて来る。


私も何だろうと思って我慢に目をやると信じられない……いや信じたくないものがそこには映っていた。


冬馬が他の女の子と仲睦まじく歩いている様子が何枚もあった。


「私服だったし、人違いかとは俺らも思ったんだけど……滝口で間違いねえはずだ」


そんな事井出くんに言われなくたって分かる。


だって冬馬のこの格好……
私とデートした時と同じ服だし……。


隣の女の子は誰だろう。


一つ言えることは私よりも背が高くてスタイルの良い……とても私じゃ敵いっこないような人だ……。
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