再会した幼馴染に溺愛されています。
「てかトマトは私と親戚関係って事誰にも言ってないの?」
「ああ、言ってねーよ。色々と面倒だから言う必要もないしな」
ムカつく事に俺目線で見ても美咲は美人だ。
……好みの観点からアキには劣るけど。
だから美咲との関係が知られると飢えた男どもが俺に擦り寄って来るだろう。
そういうのはダルい。
「ウチもトマトとの事は言わないけどね〜あんたモテるから」
「お互い言わない方が厄介ごとを回避できるだろうしな」
別に隠すつもりも無いのだけどな。
とにかく俺はアキに想いを告げる決心をしたからには美咲の協力が必要だ。
いかんせんそっちの方面の経験は無いに等しいから女目線のアドバイスも視野に入れないと。
「とりあえず放課後また連絡するからそろそろ教室に戻ったら?」
美咲は俺にそう言いながら後ろを小さく指さすジェスチャーを見せる。
ああ、他の奴らが何かとジロジロ見てきてるのか。
俺は美咲の心を汲んで教室へと戻る事にした。