再会した幼馴染に溺愛されています。
「それで、わざわざ呼び出して何の用だ。」
「滝口、お前最近は彼女とどうなんだ?」
セミの声がうるせえ……日差しがキツい。
つーか彼女ってなんだ、アキの事か?
「まだ彼女じゃねーよバカ。そんなに上手くいってねえし」
「うそつけ!この前とかあんなに仲良さそうにデートしてただろうが!」
アキと出掛けた事見られていたのか?
井出みたいな人種はショッピングモールとかに確かに居そうだから不思議ではない。
「……確かにデートはした。だが現状はそんなに上手くいってない。聞きたい事はそれだけか?」
「あらそう!まあ滝口、そのうち上手くいくって!気にすんな!」
何か質問に答えただけなのに、やたら馴れ馴れしくなったな。
やっぱこういう奴は何考えてるのか分からねえ……。
「てことは、やっぱりその娘の事が好きなのか?」
「お前はアホか?ここまで言ってるのだからそれを聞く必要ないだろ……まあ、好きだ。大好きなんだ。悪いな」
アキの事……俺は愛している。
誰にも止められない。
良い機会だから俺はこいつに想いを教えてやった。