同居人は無口でクールな彼



「さっさと行って済ませよう」

「まだ準備も残ってるしね」


こうして、わたしたちは買い出し班4人全員で学校を出た。

最近はこの3人といるのが、心地よかった。


わたしたちはどこか似ている。

他人と距離を取っていたり、秘密を隠していたり。

だから、一緒にいて楽なんだと思ってた。



でも、本当は――

他人の悪口を言わないからかもしれない。

今そう感じた。


3人が怒っているのはわかる。

でも、だれ一人としてクラスメイトのことを悪く言う人はいなかった。



“あいつさあ、いつもビクビクして気持ち悪いんだよ”

“そうそう。なんでも引き付けてさ。どんだけ友達ほしいんだって話だよね”

“わかるー。でも、友達一人もいないじゃん”




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