同居人は無口でクールな彼
「もしもーし。2人だけで盛り上がらないでくれる?俺たちもいるんですけどー?」
微笑むわたしたちの間に割ってやって来たのは、灰谷くん。
それから、彼に引きずられるようにしている翔哉くんだった。
「灰谷、邪魔しないでくれる?今、鈴香ちゃんとラブラブしてたのにー」
「じゃあ、俺もラブラブするー」
少しすねたような灰谷くんが、みんなから愛される理由がわかる気がする。
少しかわいいもの。
でも、そんな空気を一掃するかのように、翔哉くんからはまがまがしいものが立ち込めていた。
「篠原くん……っ、冗談だって。そんな殺気立てなくても……っ」
「別に立ててない」
「いや、立ててたよ!俺、殺されるかと思った!まあ、でも篠原くんになら殺されてもいいか」
「灰谷……やっぱり……」
「だから、ちがーう!」