同居人は無口でクールな彼
第14章 2人きりの夜
家に着くと、珍しく家の中は真っ暗だった。
いつもはおばさんがもう帰宅してて、ご飯を作ってくれているのに。
「げっ、気づかなかった」
玄関で靴を脱いで、スマホを取り出した翔哉くん。
なにかを読んで、その場に固まってしまった。
「翔哉くん、どうしたの?」
なにか良くないことが起こったのかと思った。
すると、翔哉くんが――
「これ」
ため息をつきながら、わたしにスマホの画面を見せてきたのだ。
何事だろうと見てみると、そこには――
“翔哉、今日お母さん夜勤になっちゃったから、家のこと頼むわね”
おばさんからのラインだった。
今日おばさん帰ってこないのか……
あれ?ちょっと待って……