私の希望と、僕の光
「で、どういう人かを知りたいと」

「はい!」

「あまりにも直球過ぎん?」

いつもの芝生での会話。これが私の癒しなわけだけど、そんな中身のない会話がしたいわけではない。もう少し、ほら、ね。

「どういう人かなんて分かるわけないやろ。一番分かっているのは周りの方だと思うけど」

「え」

「お前さあ」

「はい!」

「あまりにも質問多すぎるから、一日一個な」

一日一個の質問、今日は使い果たしてしまったのだろうか。今日のがそれって言うのは、もっと早く知りたかったな、なんて。
そんなことを考えていると、隣で急に笑い出す。

「ほんまにおもろいなあ、お前」

「え」

「え、しか言うことないん?」

そうやって笑ってくれるだけで、何か私に触れてくれるだけで、少しだけまた心が癒される。

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