雪のように真っ白な心を情熱の赤に染めて~強引なイケメン過ぎる御曹司は甘くて熱い愛を注ぐ~
『嫌、嫌、嫌!私…あきらめたくない。律君と一緒にいたいんだもん』


涙が出る。


これは嘘泣きじゃない。


正真正銘、本物の涙だよ。


律君と仲良くなりたかったのにどうしてなれないの?


私と付き合ったら絶対好きになってもらえる自信があるのに。


私はどこまでも尽くせるんだよ!


『みんな待ってるから戻ろう』


私を置いて先に歩いていってしまう律君。


『ちょっと待って!まだ話は終わってないよ』


その言葉に、律君は振り返った。


『俺はこれ以上何も出来ない。沙織ちゃんは俺の友達だから。どんなことがあっても友達以上にはなれないから』


何度も何度も同じようなこと言わないでよ…


『さあ、早くみんなのところに行こう。待ってるだろうから』


そんな爽やかな笑顔で…


何だかものすごく腹が立つ。


律君の好きな女って誰よ、教えてよ!
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